着物を着ている人を見ると、扇子を持っている方がいます。
かっこいい!!って思って真似してみました。
「あれ、扇子はどこに差すんだ?」
と、迷ってしまいました。
着物を着たときに持つ扇子についてお話します。
目次
着物の扇子っていつ持つの?
着物を着ていて扇子を持つのは嗜み(たしなみ)と、着物を着ている中でわかりました。
暑いときに涼をとるための物ですが、一年中持っていてよいアイテムです。
温かくなったころから夏の間、そして秋口にかけて急に暑くなる時に対応出来ます。
また、冬場の暖房が効いている部屋などでサッと一扇ぎ出来るので重宝です。
着物の帯の間やバックに入れておくと便利です。
着物のどこに扇子を入れているの?
扇子は着物の「帯と帯板の間」や「帯と帯揚げの間」に挟み入れます。
扇を帯に差すときは、扇は右手で持ち、左の親指で入れるところの帯を軽く広げ、そこに差し入れます。
指で広げておいてから入れることで帯の傷つきを防ぎます。
お侍様の刀のように、左側に少し斜めにして、「天」と呼ばれる上側を少し(2㎝くらい)出すように差します。
まるで刀のようだと思っていましたが、懐剣のかわりでもあるようなのでなるほどと思います。
私は左利きですが、左利きの方も左差しにすると良いようです。
差した扇子は帯揚げの前に来るように確認してください。
扇子を脇に差すことでおなかの筋肉が前かがみにならず、背筋がシャキンとします。
扇子にも種類があって意味もあり作法もあった!
扇子を作り上げているものの名称があります。
扇子の名称
① 天 ② 親骨 ③ 要 ④ 扇面 ⑤中骨
と言います。
着物で使用する扇子にも種類があり、マナーがあります。
扇子の種類は、夏などに使用する普段使いの「夏扇子」のほか、「末広」「茶扇子」「舞扇」「能扇」などの種類があります。
またその種類によって作法もありました。
「末広」
末広は、祝儀扇(しゅうぎせん・しゅうぎおうぎ)や祝儀扇子(しゅうぎせんす)とも呼ばれる結婚式や披露宴・結納などの慶事の際に使用する扇子です。
末広(すえひろ)の由来はその形状から、縁起が良いとされるところからです。
使用する人の立場や性別や着るもので、使用する扇の柄や色味が変わってゆきます。
花嫁の持つ扇
訪問着や留袖時の扇
「茶扇子」
「茶扇子(ちゃせんす)」もしくは、「茶席扇(ちゃせきせん)」と言います。
茶の稽古やお茶の席で使用される扇子です。
夏扇子(普段用の扇子)より、小ぶりです。
茶の席において、扇子は閉じたまま自分の前の置き、相手に敬意を表し挨拶をする。
また、自分の結界を作る意味も込められ使用します。
その為、扇ぐために使用するのではないので、開きません。
「舞扇」
「舞扇(まいおうぎ)」は舞踊に使用する扇です。
舞台用の装飾されているものです。
骨の素材で稽古用と本番用があります。
舞を見せる小道具になるので、扇ぐためには使用しません。
舞踊の時の舞扇
「能扇」
「能扇(のうおうぎ)」は「仕舞扇(しまいせん)」は能や能楽で使用する扇です。
舞台上で華やかに見えるように大きく作られています。
「舞扇」もこの中に含まれる考えもあります。
舞台用のもので、扇ぐための扇ではありません。
普段使いの「夏扇子」の作法はあるの?
一年中使用できる「夏扇子」ですが、扇ぎ方やちょっと気を付けておきたい作法があります。
・高い位置で扇がず、胸元で
扇子を仰ぐときは、顔の高さは高い位置となり扇いだ時周りの人に不快を感じさせる原因になります。
胸元の高さで、顎に風が当たる様に扇ぐと、周りの人に周りの人にも程よく風が当たり気遣うことが出来ます。
・速さは急がず優雅に
「ああ~暑いわねえ。」
とバタバタ早く動かすとせっかく着物を着ていても格好良くなくなります。
着物に合う動きとしても、扇子はゆっくり動かしましょう。
着物は袖口から風を送ることが出来るので洋服よりも実はクールビズです。
その助人アイテムが扇子なのです。
・香り付きには気を付けて!
香り付きの扇子があります。
白檀などの素材物や香水や香料が込められているもの使用場所を考えましょう。
食事会や茶席などに使用してメインである食事の香りやお茶の香りを邪魔してはいけません。
周りの人に迷惑の掛からない香りの楽しみ方を行いましょう。
扇子ってどこで買えばいいの?
普段用夏扇子を購入するのなら、大手のお店にあります。
段々と温かくなってきましたので、ハンカチやポーチセットなどいろいろな販売促進が繰り広げられると思います。
100円ショップにもコーナーを設けているところもあります。
素材も紙製から布製と幅広く、紙製は自分で絵が描けるものなど楽しむ要素もあります。
着物に合わせて扇子の柄を集めるのにお手頃です。
末広は扇子の種類であり、夏扇子にも作法があった!(まとめ)
・扇子の種類は様々にあり、慶事や舞台で使用することが多いアイテムでした。
・その扇には意味も込められ、扇ぐための物ではなく、その場に応じた使い方があり、作法がありました。
・扇いでよい扇子は夏扇子と呼ばれる物でした。。
・夏扇子にも作法はあり、高い位置で扇がず、優雅にゆっくり動かし、場に合わせた扇子を使うことがマナーでした。。
・香り付きは人に迷惑の掛からない場所で楽しむと良いです。
扇子の購入は普段使いであればどこでも購入できます。
暑い時期が来ますので、着物を着なくても扇子を1本携帯しておくと良いと思います。